ヴァルナ自由大学2022年度(2022.10-2023.6)の報告をします。主に、生活に関することを書きます。
9月27日朝ブルガリアのヴァルナ自由大学に到着
これから1年間ここで日本語を教える予定です。初めてのところなので、心配もありますが、楽しみでもあります。
日本とブルガリアのヴァルナ間には直行便はありません。26日夜10時ごろに羽田空港からターキッシュエアーラインで出発しました。27日の午前5時ごろにイスタンブール空港に到着し、7時ごろに乗り換えてヴァルナ空港には8時ごろに到着しました。空港には大学から迎の方が来てくださいました。
10月4日
わたしの部屋から見える黒海などです。
 - 日の出 
 - 近くの海水浴場 
 - 閑散期のために人が少ない 
 - 部屋から見える黒海 
大学の私の部屋
私が滞在しているのは、大学内にある寮の一室です。学生も教員もこのような部屋のようです。
ベッドや机の備わった部屋とシャワーとトイレが一緒になった部屋の2部屋です。
月曜日から金曜日まで担当の方が毎日来て、ゴミを持って行ってくれます。 そのときに、床ふきなどをお願いしています。
週に1回シーツを替えるベッドメーキングもしてもらえます。
部屋の設備に問題があったときにもお願いすれば、その日のうちに対応していただけます。
 - 部屋に備え付けの机と隣のロッカー 
 - シャワールーム 
 - 入り口に置いた冷蔵庫 
 - ベッドと棚など 
時々停電があり、ネットワークも切れる
私が赴任してから数回の停電がありました。短時間が多いですが長時間に渡る場合もありました。停電になるとネットワークも止まり、復電後にもつながらず、長いときは金曜日の午後から月曜日の午前中まで続くこともありました。昨日このページを書いているときにも、停電が発生し昨日書いたものは消えてしまいました。
部屋の冷房と暖房
部屋にはエアコンとセントラルヒーティングのパネルが設置されています。私は冷房はあまり使いませんでした。窓を開けている方が好きだからです。暖房は大学全体のセントラルヒーティングが稼働しているときには暖かいです。セントラルヒーティングが稼働していないときにはエアコンを使った方が良いです。しかし、後述する雷でエアコンの暖房が出来なくなってしまいました。次の方が赴任されるまでには修理が終わっていると良いと思います。
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日常の食事など
大学に食堂はありますが、現在運営されておらず、売店が営業しています。私は、昼食を売店で買って食堂で食べています。11月中旬に数種類のメニューが選べる店が開店しました。より充実した昼食が楽しめると思います。
また、朝と夕方の食事は近くのスーパーで買ってきたものを食べています。11月末に、セラミックプレートの電熱器と鍋を買ってきたので、鍋物などができるようになりました。
6月には蚊が
部屋の窓には網戸がないので、窓を開けていると蚊や他の虫が入ってきます。
6月になったら、蚊が部屋の中に入ってきて、睡眠不足になりました。
そこで、近くのスーパーで蚊取り線香を買ってきましたが、効き目は今ひとつといった感じです。学生に聞いたら、こちらで売られている電気の蚊取りマットは効果があるとのことです。
場合によっては、日本で売られている蚊取り線香や蚊取りマットのようなものを持ってきた方が良いかもしれません。

授業の準備・ネット環境など
PCモニターを借りることができた
私は、Windowsのノートパソコンを持っていないので、ミニPCとMacBook Airを持ってきました。液晶モニターを持ってくる予定でしたが、荷物が重くなるのでやめました。現地に行けば、大学から借りるか中古を買おうと考えていました。
大学に来てから、IT関係の方に相談して貸していただけました。
部屋にはWi-Fiルーターがあるので、インターネットへの接続はすぐにできます。
雷で、PCが壊れる
3月に部屋で授業プレゼンテーションを作っていたら、雷が落ち電気が止まりました。停電が終わってからPCを使おうとしましたが、動きません。後日、IT関係の方にPCの部品を交換して使えるようにしていただきました。
 - 借りたモニター 
 - Wi-Fi router 
10月20日から授業をはじめました
10月17日から授業を開始する予定でしたが、私が前の週に風邪を引いてしまったので、最初の授業は10月20日になってしまいました。
学習者は学生ばかりで無く、教職員もいす。
学習者の中には、これまでに日本語を勉強した人もいます。
この大学での授業は初めてだったので、最初若干緊張しましたが、徐々に慣れました。
授業には教室にあるパソコンと大型のテレビモニターを使ってプレゼンテーションを行うことができます。
今年度の教科書
今年度の授業では、国際交流基金がオンラインで発行していて無料で使える「いろどり生活の日本語」を教科書として使いました。また、学習者は全員「入門コース」で4グループでした。1学期は月曜日が1時半から3時15分まで、火・水・木曜日が4時半から6時15分まででした。
3月の雷で壊れたのが自分のPCだけかと思ったら、教室のPCと大型モニターも壊れてしまいました。直後の授業では、自分のMacを使って授業を行いました。その後、IT関係の方が、別の教室のPCとプロジェクターで授業ができるようにしてくれました。次期の方が来る頃には、元々使っていた写真の教室が使えるようになっている良いなと思っています。
 - 業を行う教室 
町にはバスで
ヴァルナの市街地へはバスで30分以上かかります。大学近くのバス停VSUから乗ります。バスは409号線です。このバスは空港も通ります。観光や鉄道のヴァルナ駅に近いのは大聖堂前のバス停КАТЕДРАЛАТАで降りるのが便利です。もし、遠距離バスに乗るのにはバスセンターで降りると乗り換えできます。
 - VSUバス停 
 - 大聖堂 
バス路線を調べるには、Varna Traffic(https://www.varnatraffic.com/en)が便利で、バス停の発着時間も調べることができます。また、バスには券売機があり90分で1.6レバですが、スマホのアプリTicketVarna(https://ticket.busvarna.com)やバスのプリペイドカードを使うと60分で1レフで乗ることができます。また。カードでは4レバの1日乗車もできます。バスの運行は2社あります。前記のバス路線やカードが使えるのは1社だけです。もう1社は車掌さんからチケットを購入しますが、バス代が上がり2レフになりました。(*1レフ(BGN)は70円から80円の間ぐらいです。)
 - バスカード 
 - アプリ 
休暇は長い
2022年度、日本語は大学の正規科目ではないので、単位取得の学期末の試験もありません。
前期は、2022年12月15日が最後の授業でした。12月15日から1月9日まで大学が準備してくれたホテルに滞在可能となりました。この間は、セントラルヒーティングが止まり大学の寮は閉じられます。私は12月28日から旅行に出ました。後期の授業は2月20日からです。日本に帰ることも可能ですが、暖かそうな南ヨーロッパを回りました。
2学期の授業
1学期に実際の場所で日本語を使う練習や文法解説を行う第3課まで終わらせる予定でした。
しかし、1学期の授業が10月20日から12月15日までと短期間で、その間に休みなどもあり、予定通りにはできませんでした。
年度によって2学期の授業開始時期は違うようですが、今年度は2月の第3週目から、授業曜日や時間を変えて2学期の授業を始めました。
12月末まで来ていた学生の半数以上の学生が出席しません。
自分の授業がつまらないからかなと思って少し落ち込みました。
しかし、ずっと授業に参加している学生もいるので気を持ち直して授業を行いました。
2学期に学生が減少した原因について、私なりに考えて見ました。
これらの、いくつかの点を改善すれば、継続して授業に参加してくれる学生も増えるのでは無いかと思います。
・1学期の授業があまり進まなくて、日本語の面白いところまで到達できなかった。
・1学期の授業経験から、日本語が難しくて挫折した。
・冬休みと試験期間があり日本語授業の休みが長いので、1学期の内容を忘れてしまい、やる気が起きなくなった。
・授業内容がつまらない。
・2学期に受ける他の授業との関係で出席できなくなる。
・一週間に1回しか授業がないので、なかなか先に進めない。その結果、覚える量が少ない。
・正規科目ではないので、試験がない。
2学期の試験期間中に授業
1学期の試験期間の反省もあり、学生に試験期間の授業について聞きました。数人の学生が出席できると答えたので、6月の試験期間も授業を行うことにしました。1月の試験期間も出席できる学生がいたら、授業を行うことができるかもしれません。もしも、授業がなければ試験が始まったら帰国することも可能です。
来年度の授業
今年度授業を受けた学習者が来年度も引き続き日本語を勉強する場合には、全員が0からスタートするのでは無く、その人に応じたレベルに会わせたグループを作った方が良いように思います。
医療保険
EUに長期滞在するにはVISAの取得が必要で、「入国の際にEUで友好な補償額3万ユーロ、あるいはそれ以上の医療保険(緊急医療、緊急入院、死亡の場合の遺体搬送の費用が保障対象となるもの)の保険証書の提示が必要」とされています。私は、日本からのe-mailのやりとりで、契約書にサイン、銀行振り込みを行いブルガリ国内の保険会社と契約しました。ただし、この保険はブルガリア国内の医療については保障されますが、他の国に旅行する際には別の保険が必要になります。
銀行口座の開設
もしも病気になり、ブルガリアの医療保険を使い保険金を支払ってもらうには、ブルガリア国内の銀行に振り込んでもらいます。その際に必要なのが、銀行口座の開設です。パスポートと日本のマイナンバーが必要だと聞いています。「もしも」に備えて、マイナンバー関連のものを持参されると良いかもしれません。私は、銀行口座を開設しませんでした。
観光や他の派遣者との交流
ブルガリア国内数カ所の学校にICEAから派遣されている日本語教師の方々がいます。私はそのうちの数人の方々とお目にかかりました。もっと、交流が出来れば良いと思います。しかし、各校とはかなり離れているので、なかなか難しそうです。
ヴァルナの観光は、市の中心地に集中しているので、容易に行くことが出来ます。健脚の方なら大学から歩いて行ける場所もあります。
ブルガリア国内の観光は、飛行機、電車とバスで行くことが出来ます。私はヴェリコ・タルノボ、ソフィア、ルセ、カザンラクしか行きませんでしたが、興味に応じて探訪することが出来ます。
ヨーロッパ・中東への旅行はヴァルナ空港から色々なところに就航しています。手軽に行くことが出来ると思います。しかし、私が気づいたのは5月でした。




 
