基本情報

ウッジ工科大学の最終報告です。後期は7コマで進行し、すべてのクラスが堅実にプログラムを終えました。今回は、初級レベルの中でも熱心な生徒が集まるクラス「Zero on Friday」を紹介します。

 

詳細

当クラス「Zero on Friday」は初級クラス「Zero」でひらがなから学習を始めた生徒たちの中で、週二回授業を受けたいと希望した生徒たちのために開講しました。それゆえ、このクラスの生徒たちは初級クラス「Zero」の方にも出席しているいわば常連メンバとなります。

初級クラス「Zero」と内容が重複することを避けるために、教科書を使わずに学習テーマを選定しており、両方の授業に出席してどちらの授業でも得られるものがあるようにプログラムを設計して運営しました。(細かく言えば、初級クラス「Zero」に出席できなくても「Zero on Friday」に出席できるようなプログラムにしています)

また、ウッジ工科大学のクラスは初級クラス「Zero」→2年目クラス「Zero Plus」とステップアップするため、週二回学習した「Zero on Friday」の参加者は「Zero Plus」をスキップできるように調整をかけています。

ウッジ工科大学は人数規模が非常に大きいため、追加クラスの運営はコントロールの難しい難題となります。しかし一方で熱心な学習者へのサポートを手厚くするためには必要なクラスであり、教師としてもこのクラスから得るものは多かったです。

具体的な授業内容としては、

1.2年目クラス「Zero Plus」をスキップするための文法項目

2.自学自習のための調査技術の獲得とツールの導入

3.趣味で触れる日本語と教科書で学ぶ日本語の違いの理解と、文化的背景の理解

4.長い文章に触れるための日本語の品詞構成の学習

5.日本語でコミュニケーションを始めるための基本技術の獲得

以上を織り込んだ包括的な授業を展開しました。

生徒たちはひらがなを習得しつつもカタカナに悪戦苦闘しており、漢字を書くことは一苦労な状態です。それでも上記のようなやや難しい内容を学習するのは、ひとえにそのモチベーションの高さに由来しており、様々なテーマを通じて日本語を吸収してくれたのではないかと思います。

 

以上。