【スピーチ大会について】
6月3日にスピーチ大会を開催した。実行委員長という立場で企画・運営を担当し、当日は審査員の一員としても参加させていただいた。昨年度の様子を聞いて、今年は早期から準備を進めていたため、特に大きなトラブルもなく、無事にスピーチ大会を終えることができた。また、今回のスピーチ大会は、ウッチ大学の学生にとっては、期末試験前というタイトなスケジュール下での参加となった。スピーチ原稿を書き、私の添削・アドバイスを受けて修正し、授業中にみんなの前で練習をして、スクリプトを覚えて…と、学生もとても大変だったと思う。しかし、大会前に緊張している素振り、身振り手振りをしながら日本語で一生懸命スピーチする姿、自分の番が終わった後の安堵した様子、受賞をして誇らしげな表情など、担当教員として普段の授業中とはまた違う一面を傍で見れたことがとても嬉しかった。
【期末試験について】
後期最後の授業(6月5日・6日・7日)に期末試験を実施。初回の試験で基準点を下回る学生は、一週間後に追試を実施。追試採点終了後、再度基準点を下回った学生のみを集めて、期末テストの解説・勉強会を実施した。
(試験採点後の感想)
3年生は、前期と比べて全体的に得点がすごく上がった。私が作る試験問題の形式に慣れたという理由もあるとは思うが、授業で行ったテスト対策の練習問題を参考に、よく勉強してくれたようだ。追試対象者もほとんどおらず、クラス内での得点差が少なくなり、とても嬉しかった。2年生は、前任のポーランド人の先生のテストがとても難しかったらしく、「簡単なテストにしてください」と掛け合ってきた。その言葉を受けて問題を変えることはなかったが、前期試験で何問も空欄で提出してきた学生がいたことを思い出し、「空欄はだめです。必ず何か書いてください。漢字がわからないときは、ひらがなでもいいです。少しでも合っていたらポイントをあげますから、頑張って書いてください。」と何度も伝えた。その効果か、諦めて全部を空欄のままにする学生はほとんどおらず、少しでも点数をゲットしようと頑張ってくれたのが伝わった。また、2年生・3年生ともに、日々の授業内でCD音源や口頭でのディクテーション練習を繰り返し実施してきたからか、ディクテーション問題の得点がとても高かった。赴任当初は、「今からリスニング練習をします」と言っただけで、学生たちは曇った表情をしていたが、何度も繰り返すうちに拒否反応も示さず、すらすらと書きとれるようになっていた。試験結果を見ても、この一年間やり続けた効果はあったのかなと思う。日本に住んでいない学習者は、生の日本語を耳にする機会は少ないため、授業中に日本人教師がそのような機会を作ることはとても大切だと、改めて感じることができた。
【その他のスケジュールについて】
・6月15日:最終出勤日 学科会議に参加し、教授の皆様へ挨拶をして、最後に勤労に関する賞状を頂いた。学生たちからも寄せ書きやたくさんのプレゼントを頂いた。私も学生にプレゼントを渡し、最後にみんなと集合写真を撮って、感謝の気持ちと今後の日本語学習のエールを伝えて、お別れをした。
・7月31日:10月からお世話になった寮を退去予定(その後はヨーロッパ内を旅行し、9月に日本へ帰国予定)

 
