ポーランド西南部、ドイツとの国境近いジェロナグーラに来て1か月余りが経ちました。授業は10月9日(大学自体は10月から)に始まり、6クラスすべての4週目が終わったところです。
中級と言われていた2つのクラスも、日本でいう初級レベル。他の4つは入門クラス。学生登録した人は13歳以上の中学生、高校生、大学生、社会人の89人。弁護士、小学校教員、ITスペシャリスト、トラック運転手、タトゥーアーティスト、ライフセイバー、大学教授など幅広い。でも漫画、アニメ、ゲームから興味を持った30代前半までの若者が大多数です。江戸川乱歩や太宰治を読んで関心を持ったという高校生やヨアソビなど日本の歌が好きな会社員もいました。全員、口をそろえて「日本に行きたい」と言います。びっくりしたのは、みんな教科書を持たないこと。それが普通みたいで、1クラスを除いて1人がリーダーになってくれて、僕がGoogle Driveにあげたものをみんなにシェアしてくれました。説明も大画面のモニターが黒板替わり。でも紙に書かないと覚えないよと口を酸っぱくして言いました。
入門クラスが一通りひらがな、カタカナの導入が終わった3週目からは、授業の前後を利用し、希望者を対象に行う妻の書き方教室が始まりました。こちらの意図としては、ひらがなをきちんと覚えてもらおうというものでしたが、どこで知ったのか「言葉は剣より切れる」と書きたいと言ってくる学生がいるなど、かなり自由な時間になっているようです。一方、大人のちょっと進んだクラスは非常にまじめで、よく勉強します。ただ中高生のちょっと進んだクラスは初級の一番の難所である「テ形」の導入で、ばらつきが出てしまっています。ひらがなが入っていない子もいて、どうしたものかと思っています。
生活は快適。大学からパスをもらっているバスは正確な上に、気温もわかる電光掲示板であと何分と教えてくれます。しかも電気自動車でWiFi完備。街にゴミ一つ落ちていないし、落とし物も帰ってくるそうです。また提供されているアパートは二人暮らしに十分な広さ。シャワー室の水漏れは1か月以内に修理に来てくれました。ただ電源コードがなく、使えなくなっているプリンターは、買い替えると言ったらダメだと言われ、まだまだ修理に来てくれる気配はない。ただUSBに落とせば、大学の教員休憩室からLANで印刷できます。生活のさまざまはダレクさん(大学の英語教授)が世話を焼いてくれるので問題ありません。(井手)
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