■クリスマスの季節:
-クリスマスのシーズンがやってきましたが、今年の冬はとても暖かです。もう雪が積もっていてもおかしくない頃なのですが、今年は雪もめったに降らず、連日零度以上の暖かい日が続いています。先日旧市街地の広場に行ってみたら、クリスマス・マーケットの小屋が狭いスペースに並んでいました。広場の一角にはステージが設けられていて、地元のシニア・コーラスが、クリスマスキャロルを次々と歌っていました。
-一昨年滞在したヴロツワフにある文化財団から、12月15日(日)の夜にクリスマス会をやるという案内が届いたので、週末を利用して2泊3日でヴロツワフを訪問しました。ヴロツワフ旧市街の賑やかなクリスマス・マーケットをもう一度見たいという気持ちもあったのです。ところが14日の夜に旧市街に出かけてみてびっくり。外国人も含めた観光客が押し寄せて、広場はまっすぐに歩けないほどの大混雑で、ひたすら人込みに流されて進むだけでした。2年前はもっと静かだったのに、最近の変化に驚かされました。
-ジェロナグーラに戻り、クリスマスは静かに過ごしました。12月24日、25日、26日の3日間はお店は全て閉まっていて、ただZabkaというコンビニだけが開いています。そこでサンドイッチや飲み物を買って3日間を過ごしました。宿舎の向かいにあるカトリック教会のミサに顔を出し、クリスマスの厳粛な気持ちを少し味わうことができました。
-大みそかの夜は、友人のまた友人のポーランド人が、新築の家で開いた年越しパーティーに招かれて、ポーランド式の年越しの様子を体験しました。皆で持ち寄ったたくさんの食べ物とお酒に、おしゃべりとディスコ風のダンスがあって、夜の9時頃から11時頃に次々と人が集まり15~20人位になりました。外では散発的に花火が打ち上げられ、12時近くになるとシャンペンが出てカウントダウンとなり、最後に新年の挨拶となりました。
■日本語の授業の様子:
-日本語の授業は12月19日で11週目が終り、21日から2週間余りのクリスマス休暇に入りました。入門のA, B, C 3グループは、最初の登録者の合計が44名から36名へと8名減りました。しかしこの36名の中で、全授業出席者(皆勤賞)が8名、1回のみ欠席者(準皆勤賞)は12名いました。また経験者のD, Eグループも、最初の登録者32名が24名となり、脱落したのは8名ですが、全授業出席者(皆勤賞)が9名、1回のみ欠席者(準皆勤賞)は9名おり、学習に積極的な参加者がかなり多くいます。
-日本語の進捗状況は、入門3グループはひらがなとカタカナをほぼ終了して、教科書「げんきI」の第2課に入りました。入門グループには、当初から毎回ひらがな・カタカナのワークブックを継続的に宿題に課しており、出席率の高い学習者は宿題の提出率も高く、ひらがな・カタカナの習得率も当然高いことから、グループの中で2極化が進んでいるのが分かります。ただ、皆勤賞と準皆勤賞の合計人数が20名になることから、現在の授業の進め方で多くの学習者が付いてくることができていると言えそうです。
-経験者の2グループは、Dグループ(1年経験者)が「げんきI」の9課に入り、Eグループ(2年以上経験者)が「げんきI」の14課に入りました。これと並行して、両クラス共「多読」の読み物を毎回1話づつ読んでおり、更に宿題としてそれぞれのレベルに合わせて毎回8文字づつ漢字の練習問題を提出してもらっていますが、やはり出席率の高さと宿題提出率の高さは強く関連しており、ここでも2極化が見られます。しかし初心者グループ同様に、このグループも皆勤賞、準皆勤賞の合計人数が18名になることを考えると、現在の授業の進め方を、多くの学習者がフォローできていると言えそうです。
-隔週水曜日に実施している「Japanese Club」は、前回報告してから今回までに、第6回:「“囲碁”の紹介:その2」(12月18日)を開催し、全部で6回開催しました。特に第5回「“囲碁”の紹介」(12月4日)と第6回の「“囲碁”の紹介:その2」(12月18日)の間に、11人が自主的な囲碁の会合(12月11日)を持ち、また大学外でも6人の有志が自主的な囲碁の会合(12月21日)を持って、ゲームを楽しんだことは特筆すべきでしょう。
-前回も報告しましたが、当地で日本語の授業に参加している学習者たちは、日本語に留まらず、日本の社会や文化についても広く興味を持っており、それらについて更に知識や経験を得たいと考えていることから、“Japanese Club“がそのような機会を提供する場の一つとなっていると思われます。一人の教師の時間や能力の制約がある中で、できれば他のICEA派遣の日本語教師の協力を得るなどして、多様な日本の文化活動に接する機会が作れないかと考えています。
■第3回日本語教師連絡会:
-2025年1月3日(金)10:00より、第3回目のポーランド派遣日本語教師連絡会がオンラインで開催され、ポーランドに派遣されている日本語教師の内5名の参加がありました。今回は年末年始休暇中で、かなりの人数の教師が任地を離れており、参加者数は少なかったですが、参加者全員が過去3カ月の滞在経験を踏まえて、中身の濃い現状報告と意見交換を行うことができたと思います。
―特に今回は、1月17日(金)にワルシャワで開催される日本大使館主催の新年賀詞交換会に、ICEA派遣の日本語教師が招待されており、連絡会に参加した5名の教師も全員参加の予定であることから、当日の注意点等が共有されました。
