ポーランドに来てから早くも1か月が過ぎました。
こちらは秋が急速に深まり、木々が黄色く色づいて日の光に輝く美しい景色が始まったと思ったら、あっという間に木の葉が散り始め、木枯らしのような寒い風が吹きつけるようになりました。そろそろ冬の到来です。朝は既に氷点下の日もあります。
私の赴任しました大学は「ジェシュフ工科大学」で、ポーランドの南東部のジェシュフという町にある理工系の大学です。学生数は約1万5千人ですが、女性の生徒が半分位おり、さすがキュリー夫人の国ポーランドです。大学の日本語授業は10月中旬に順調にスタートし、既に2週間が過ぎました。これまでに6つのクラスに90名余りの生徒が登録しましたが、この内どの位が学期末まで残ってくれるか楽しみです。
私は学生寮と同じ建物の中にあるゲスト用のアパートを提供されましたが、夏休み中に大幅な改修をしたばかりで、2部屋にキッチンとトイレ、シャワーが付いた冷暖房完備の快適な住宅です。アパートから教室まで徒歩2分と至近距離で、近くのスーパーも徒歩5分の距離にあり、大学の学食も利用可能で、生活には今のところ問題ありません。
ジェシェフの町は、現在人口18万人ほどの中規模の地方都市で、中心部には14世紀にさかのぼる歴史を持つ宮殿や旧市街地があり、その周辺を近代的なショッピングモールを複数持つ新市街が取り巻く形で市街地を形成しています。大学もその新市街地の一角にかなりの広さのキャンパスを持っており、バス・サービスが縦横に市街地を循環したり周辺の住宅地と結んだりして、公共の足となっています。私は外国人ですが、70歳を超えているので無料のバス・カードを発行してもらいました。

もちろん一般の市民や大学のスタッフなどは、自動車による通勤が一般的で、街中や大学の駐車場には、ドイツ・フランス・イタリア・スゥエーデンなどの欧州車や日本・韓国・アメリカなどの小型自動車が入り混じっています。この自動車の多様性には、性能が良くて安ければどこのものでも受け入れるという、ポーランド人のプラグマティズムが良く表れていると思います。
大学から中心部の旧市街地までは、徒歩で30分ほどの距離にあります。街の中心を南北にWislok川が貫いて流れており、川の両岸をはじめ市街地の主要道路沿いには、遊歩道や自転車専用道が整備されていて、人や自転車が安心して歩いたり通行できる環境が整っています。また川沿いや市街地のあちこちに大小の公園があって、幹線道路の自動車の流れと切り離された、静かで落ち着いた空間が確保されているのが印象的です。私は毎朝、宿舎からWislok川まで15分ほど歩き、川沿いを散策しながら体操をして、小一時間して帰るというのが習慣になりました。
ここ数週間、日の出の時間がしだいに遅くなり、日没時間がどんどん早まってきましたが、昨日(10月31日)に夏時間が終わり、時計を1時間前に戻しました。いよいよ本格的な冬の季節の到来です。ポーランドの長い冬の夜をいかに楽しく過ごすか、色々と工夫をする必要がありそうです。
それでは、また暫くしてから冬のポーランドの様子をお知らせします。
Y.K ポーランド、ジェシュフ工科大学のアパートにて、


会議の時 学科主任、副学長、?、USA教師、日本人教師、お世話をしてくださる英語教育の先生

 
