第2回報告
12月22日に、今年最後の授業(週末コースの3年生の授業)を終えました。授業が終わった後、一人の学生が私に近寄ってきて、「今年お世話になりました」とリボンがけしたチョコレートをくれました。突然のことで驚きましたが、とてもうれしかったです。10月5日から急に始まった前期の授業では、授業準備に追われる毎日でしたが、そのチョコレートで一瞬で疲れが吹き飛ぶようでした。
休暇に入る前に、これまでの授業を振り返りたいと思います。赴任当初は、担当するコマ数が多く、教える科目も7科目と大変だと思っていましたが、実際に始めてみると、不思議と高等学校で長年経験してきたことと大きな違和感もなく過ごせています。1クラスの学生数は10〜30名で、40名のクラスに比べると少なく、テスト作成や成績付けの流れにも慣れています。前期の授業は2月の第1週で終了し、その後は2週間の試験期間に入ります。
ポーランドの大学には、試験が2種類あります。Zal(Zalicsenie)とEgz(Egzamin)です。Zalは試験期間中の試験ではなく、授業内で行われるテストや課題を指します。Egzは、正式に試験期間中に行われる試験を指します。試験期間中に試験が実施されない科目についても、成績をつけなければならないため、授業中に小テストを数回実施します。
今学期の残りの授業が少なくなってきたため、学生には休暇に入る前に今後のスケジュールを伝えました。テストの合格基準は6割以上です。それ未満の学生は再テストを受けなければなりません。再テストは、メールで正式に申し込ませます。EgzとZalについて学生に説明し、小テストの日程もすべて伝えたので、あとは彼らが頑張ってくれることを期待しています。そして私自身も、数多くのZalと1つのEgzの問題を作成しなければなりません。学生が頑張る前に、教員も頑張らなければなりません。
週末コースの学生のほとんどは平日に働いています。日本語を学べる週末コースを開講している大学は少ないようで、金土日はポーランドのあちこちから来て、ポズナンのホテルに宿泊しながら受講している学生もいます。国公立大学の学費は無料ですが、私立大学の学費は自分で支払っている学生が多いです。再試験が複数回にわたる場合、別料金(150PL)がかかります。
しかし、ポーランドではなぜこれほど多くの若者が日本語を学んでいるのでしょうか。日本の日本語学校に通う学生とは異なり、日本で就職を希望する学生はほとんどいません。幼いころからテレビで日本のアニメを日本語で見てきた彼らにとって、日本語の音は心地よいと感じるそうです。また、漢字を学ぶのも面白いと言っています。先日、「社会と政治の日本語」の授業で『日本の雇用システム』について取り上げましたが、「日本では就職したくない」という彼らの思いが強まったようです。
1年生の最後の授業では、短時間でしたが、水習字でひらがなの練習を行いました。その時の写真です。