ジャバルプル工科大学の様子 平松幸則
以前の寒かった日々は既に終わり、2月に入って徐々に気温が上がってきました。今朝は日陰でも27℃になっています。でも、日向を歩いても湿度が低いせいかやたらな暑さは感じず、このジャバルプルは概して過ごしやすいところなのでしょう。
2月の第4週は中間テスト週間です。まだ1月16日に授業が始まってから1ヶ月ちょっとですが、どのくらい習得できているかは採点後にわかるでしょう。ずいぶんゆっくりと授業を進めてきましたが、成果が出るといいです。来月からは少しペースをあげられたらと思っています。 授業は週3回ずつ2クラスを教えています。在籍学生はどちらも90人ですが、今月中旬ころからそれぞれ30~40人くらいに落ちついてきました(昨年夏の契約時は50~60人ずつとのことでしたが)。教室は100人以上収容可の階段教室で、4×3mくらいの大型スクリーンとスピーカーを備えています。無線ピンマイクが使えるので、授業中マイクをもって階段教室内を上がったり下がったりできます。学生も下に降りてきて対話やPCを通じてのスクリーンへの書き込みもできます。 教科書は国際交流基金の「いろどり」を使っています。授業はすべて英語で行います(ここは日本人は一人だけなので、ほかの生活でもすべて英語です)。わたしはロイロノートで加工した教科書と元版の教科書をPC上で切り替えながらスクリーンに写して授業をおこなっています。1回が55分と短い授業時間なので能率よく行うよう努めています。ロイロノートでは問題やワークの答えを書かせたりビデオを見せたり、スクリーン上の何かをその場で動かせるので重宝しています。また、「いろどり」は、様々な副教材があるので、ロイロ上で効果的になるよう利用します。授業以外での学生とのやり取りはグループメールで行い、必要な資料など予め送れます。現在は4課を終えて、テスト週間後の3月第1週は5課から始めます。授業中の様子からは、真面目に来ている学生はリスニングで聴きとれるようになってきていると感じています。中間テストでは、絵を見ながらのリスニング問題や予め予告しておいた日本語の単語を仮名で書く問題、指定しておいた短文の暗誦(授業後などに教師の前で行う)などで行いました。3月第2週は再び休みとなり、4月下旬には授業は終わって期末テストとなるので、あと正味6週間です。10課まで進められればと思っています。 試験後は成績処理の後5月中旬から夏休みとなります。来年度はまた新たに学生を募るかははっきり聞いてないので、次のどなたかが来るのなら、どのように授業を進めるかは再検討が必要かもしれません。学生の学力差、クラス当たりの人数の多さ、コマ数など。この学校では、外国人語学教師を担当して様々なケアをする担当者が明確でなく、いろんなことを気が付いたときにどんどん訊いていかなければなりません。学生からの情報で初めて知って逆に事務局に確認したこともままありました。授業の様子を見に来るわけでもなく、せっかく招請した教師が気持ちよく授業ができるようにする配慮が充分ではない、あるいは経験がないのかもしれません。逆にこちらは自分の思い通りに好きなように授業ができるので、自分としては大変勉強になっています。話せるようにしてほしいとはいわれましたが。
さて、ここIIITDMJはジャバルプル市街から10数キロ離れ、周りにはほとんどなにもないのですが、学園内には小さなキャンティーンが二つと大食堂がひとつあり病院や銀行もあって、午後からは定期バスも運行しています。ちょっとした買い物はアルコール以外ならほとんど学園内でできますが、電子機器やあまり日常的でないものは、バスで町まで買いに行きます。また、ここ来客用ホステルから校舎までは歩いて数分、有料ですが食事も毎度ここでできるので、生活上は不便はありません。授業のないときや朝などよく学園内を散歩してますが、多くの鳥たちや猿を見かけます。特に孔雀は多くて何度もカメラを向けました。食堂のガラス戸のところまで来ることもあります。ここでは生活が単調なので、いろんな動植物との出会いは日々の楽しみでもあります。
散歩してると毎日必ずすれ違う人やバイクの人と挨拶をします。半分以上の人は日本語で挨拶してくれます。うれしいことです。今月は学生に誘われてロボクラッシュという日本のロボコンみたいのを見に行ったり、創立記念の行事があって民族楽器演奏や野外演劇のパフォーマンスを見に行ったりもしました。任期も残り3ヶ月ほどですが、日本にインターンシップで行く学生たちと勉強会をはじめることになったし、3月にエローラ・アジャンタ旅行に行く計画もあり、授業以外にも忙しくなりそうです。







