1. 授業日程・概要
    春学期(2〜4月 ※本来は1月開始):
    単位とは直接関係のない科目「Japanese Language and Culture I」(レベル1・3クラス)を、90分
    ×16コマ実施した。学生数は当初の約200名から、最終的に約70名に減少した。評価は出席(
    30%)、作文課題(10%)、本試験(60%:リスニングおよびリーディング)で行った。試験問題はJF
    (国際交流基金)の協力のもと作成し、同問題による再試験(70%以上合格基準)も実施した。ま
    た、JFの協力により修了証明書の発行を行った。
    短期集中講義(4/20〜5/26):
    本試験期間を除く毎日、計16日間、レギュラー授業(春学期)と同スケジュール(1クラス約50名、
    16コマ)で実施した。春学期と同様に、JF協力のもと修了証明書を発行した。
  2. 授業内容・指導上の工夫
    教材は『いろどり 生活の日本語 入門(A1)』を使用。Googleスライドと教科書をプロジェクターに
    投影して授業を進行した。
    会話・コミュニケーションの重視:
    大学側の強い要望によりコミュニケーションを重視したため、読む活動は一部省略・割愛し、1コ
    マ1課のハイペースで進むこともあった。1学期で第12課まで進み、秋学期は13〜18課、および
    『初級1(A2)』の第6課まで進むことを目標としている。
    授業の導入と動機付け:
    毎授業の冒頭に、復習を兼ねて匿名で参加できるクイズを実施した。受講生間での理解度の差
    が非常に大きかったため、全体のペース配分には工夫を要した。
    文字指導と試験の課題:
    会話重視のカリキュラムゆえに、ひらがなやカタカナの読み書きが十分に定着していない学生も
    多く見られた。そのため、今期のテストは基本的に選択式とした。ただし、次のレベル2では文字
    の習得が必須である旨を強く指導している。また、作文課題として「自己紹介」を課し、ひらがな
    の手書き練習も兼ねさせた。
  3. 学生の気質と評価における留意点
    学生たちは成績や満点に対するこだわりが非常に強く、試験制度に関する質問が殺到したた
    め、事前にサンプル試験を作成して周知を図った。
    不正行為への対策:現地の文化背景もあり、試験時の不正行為(カンニング等)への毅然とした
    対策が必要である。
    試験ルールの徹底:リスニングは「2回制限」と事前予告していたものの、本番では3回目を要求
    される場面が多々あった。ルール遵守を事前に徹底させることが求められる。
    その他: 受講人数が非常に多かったため、今期はスピーキングテストの実施を見送った。
  4. 住環境と生活
    宿舎について:
    当初は食堂のあるニューゲストハウスに滞在(周辺の一本道には野生の猿が群生しているため
    注意が必要)。1〜2週間で入居予定とされていたアパートには、最終的に5ヶ月待って入居した。
    提供された部屋は非常に広いが、1階のため虫対策が必須である。
    生活立ち上げ・諸手続き:
    銀行口座の開設、e-FRRO(外国人登録)、PANカード(納税管理番号)の申請などに対する大学
    側のサポート体制はなく、基本的には自力で行う必要がある。手続きの遅れもあり、初回の給与
    支給までに約5ヶ月を要した。
    移動手段:大学内の移動用にAmazonで自転車を購入(代金は後日大学より返金された)。
    生活費等:住居の賃料は無料だが、光熱費や登録諸費用などの実費負担は発生する。
    アクセス:グワハティ市街地へは、大学発の無料シャトルバスが運行している。タクシー(Uber等)
    を利用した場合でも、約400円(所要時間20〜40分)でアクセス可能である。
    医療:学内に診療所が併設されており、診察および薬の処方は原則無料で受けることができる。
  5. 運営上の課題と今後の留意点
    スケジュール管理:突発的な予定変更や新規案件の追加が日常茶飯事である。大学公式の「
    IITGカレンダー」を常に確認していないと、授業日程の変更等に気づけないため注意を要する。
    事務手続きのタイムラグ:事務的な依頼・申請については、完了までに非常に長い時間を要する
    か、あるいは何度も根気強く催促を繰り返す必要がある。