11月5日 

ジェロナグーラ大学
小 山 良夫

晩秋のポーランドに到着:
-9月下旬に残暑のまだ続く日本を発ち、翌日既に晩秋のポーランドに到着しました。日本より15℃も気温が低く、半袖の夏服の身には涼しさを通り越して寒くさえ感じられました。ヴロツワフで2泊し、知人宅に保管してもらっていた私財を赴任地に宅急便で送ってもらう手配をした後、列車でジェロナグーラに向けて出発しました。途中洪水のため列車の乗り換えをしましたが、大きな遅れはなく赴任地に到着しました。コーディネーターのMr. Dが駅に迎えに来てくれており、すぐにバスで住居に移動して落ち着くことができました。
-住居の部屋は、前任者が使用していた4階の部屋から1部屋空けた隣の部屋になり、引き継ぎ予定の教科書や細かい器具等がうまく引き渡されませんでした。部屋はキッチンとシャワー・トイレ付きの全部で30㎡ほどの西向きの部屋で、静かな環境で快適です。(但し4階の部屋まで階段のみで、エレベーターがないため荷物の上げ下ろしが難点。) 入居後2~3日は、インターネットが使えませんでしたが、その後新しいルーターを据え付けてもらい、インターネット環境は良くなりました。なお11月5日時点でまだ暖房は入っておらず、既に早朝零下を記録した日もある等、居室では寒さを感ずるこの頃です。
-住居は、大学の教室から徒歩で10分弱とアクセスは良く、徒歩で通勤できる距離です。バス停も住居から徒歩1分のところにありす。ただ近所には買い物ができる店がなく、食料品などはバスで2駅、徒歩で15~20分ほどのところにあるスーパーまで買い出しに行く必要があります。

■日本語の授業の様子:
-日本語の講座は、当初の登録者は全部で76名であり、その内訳は大学生は25名、年少者11名、大学生以外の社会人40名と大学生は1/3に留まっていて、受講者年齢は11歳から68歳まで幅広く分布しています。
-クラス数は、当初6クラスの予定でしたが、教師が現地到着時点で5クラスが編成されており、新規受講者3クラス(内1クラスは10代の若者クラス)、1年受講経験者1クラス、2年以上受講経験者1クラスとなっていました。
-その後10月8日の新学期スタートまでに、もう一クラスの編成が実現しなかったため、教師からの提案により、予定の第6クラスの空き時間を使って、日本文化を紹介する「Japanese Club」を隔週に実施することにし、主催者の大学責任者の了解を得ました。現在(11月5日)までに、2回ほど「Japanese Club」で折り紙教室を開催しました。
-授業時間は、毎週火曜日2コマ、水曜日1コマ+隔週に「Japanese Club」、木曜日2コマというスケジュールになっており、これまでに各クラス共に4回の授業を終了しました。
-授業を実施している教室(Rm.123)のインターネット環境が悪く、同じ教室で開催した第1回「Japanese Club」でも、インターネットが使えずに支障が出ました。そこで大学側に依頼して、インターネット環境が良く教室自体も広い、別の教室(Rm.214)を使用する許可を得て、第2回目の「Japanese Club」を開催したところ、大変うまく行きました。このため、新教室(Rm.214)を日本語の授業でも使用できるよう、許可を得たところです。
-授業においては、特に初心者クラスは配布資料や宿題が多く、コピーを大量に使いますが(一人当たり毎回20ページとして、両面コピーで10枚x50人=500枚以上になります。)元原稿は個人所有のコピー機を使って作成し、それを大学のコピー機で量産する方法で、これまでのところうまく対処しています。
-これまでのところ、住環境を徐々に整備し、大学の日本語授業の動き出しを何とか軌道に乗せることができました。これから寒さが一段と厳しくなり、長くなる夜の時間の授業をより楽しく充実したものとするために、生徒たちとの対話・交流に努めたいと考えています。

■日本語教師連絡会
-11月1日(金)11:00より、ICEAからポーランドに派遣されている日本語教師に呼び掛けて、第1回目の日本語教師連絡会をオンラインで開催しました。現在ポーランドで活動している12名のICEA派遣日本語教師の内8名が参加して下さり、東京からもICEAの辻代表にオブザーバーとしてご参加頂いて、現地到着後初めての顔合わせと情報交換の場となりました。
-当日は、それぞれ派遣先の日本語授業の様子や、現地での生活の状況などについて、参加者から率直な報告が行われ、日本語教師がそれぞれの環境の中で懸命に取り組んでいる状況の理解と、横のつながりによる情報交換の必要性が再認識される会合となりました。
-次回以降の会合については、毎月第1金曜日の午前10時から開催することが確認されました。
(以 上)