2026年1月1日

第2回スコピエ・レポート

聖キリル・メトディウス大学

小山 良夫

  1. 暖冬のスコピエ:

-12月に入り、函館と同じ位の緯度にあるスコピエも次第に寒くなってきたので、キルティングの上着一着と冬用の靴一足を買いました。市中を横断するヴァルダル川の河川敷の道を30分程歩いて大学に通っていますが、渋滞する交差点も信号もなく快適です。

-今年は比較的暖かく、幸い雪はまだ降りません。晴れた日にはスコピエの盆地を取巻く低い丘の向こうに、真っ白な雪を頂いた2,500mを超えるアルバニアやコソボとの国境の山々の姿を望むことができ、車の多い街中の喧騒をひと時忘れさせてくれます。。

-冬至が近づき、夕方4時には日が沈み朝7時に日が昇ります。当国は西欧諸国と違ってユリウス暦を使うので、クリスマスは13日遅れの1月7日となるため、12月に入ってもクリスマス・マーケットなどの飾りつけは始まらず、クリスマスムードは今一つ盛り上がりません。12月24日も25日も大学では普通に授業があり、異教の国日本の方が商業的ではありますがクリスマスの華やかな雰囲気がずっと強いのが面白いです。こちらでは、New Year’s Eveは友人たちと騒いで過ごし、クリスマスは家族で静かに祝うというのが基本のようです。

2.日本語授業の様子:

-12月は初心者J1クラス、経験者J3クラス共に、4回(各2時間)づつ授業を行いました。

J1クラスはひらがなとカタカナ学習を終え、教科書「げんきI」の2課まで進みました。この他に副教材としてOnlineの多読教材、会話ビデオ教材(「つながるひろがるにほんごでのくらし」)などを併用し、読む・聴く・話す・書くをバランスよく習得できるように工夫しました。冬学期の出席率は5人の学習者のうち3人が5回のオンラインクラスと7回の対面クラスをほぼ全出席、残りの2人も全12回の授業中8回出席しました。

-J3クラスは、前年の教科書「まるごと」から「げんきI」に変わったことを考慮して、「げんきI」の第1課から各レッスン毎に1課づつのペースでレビューをして来ましたが、第8課から通常のペースで、1課を4回のスピードで進めることにしました。この他に副教材としてOnlineの多読教材、Conversation教材(「にほんごこれだけ1」)を使用し、また宿題として漢字の練習を毎回提出してもらうようにしています。4人の学習者の出席率はかなりばらつきがあり、全12回の授業中10回出席1人、9回出席席1人、5回出席1人、3回出席が1人でした。

-今回は、特別にハンガリー・ブダペストの国際交流基金日本センターから、日本語専門家Y氏が当校を視察に訪問され、12月18日にJ1クラスを見学しました。当日は、5人の学習者が全員出席し、通常の2時間授業の様子を見学して頂きました。

-当大学では12月一杯で冬学期が修了し、この後新年・クリスマスの休暇が1月8日まで続いてから、試験の時期に入ります。まず前年の夏学期の試験が1月下旬にあり、冬学期の試験は2月2日から13日までの2週間で、2月16日から夏学期がスタートします。

-今年度は、冬学期の日本語選択科目専攻の学生が、2クラス合計で10名ほどと少なく、夏学期もこのクラス・人数が増える予定がないとのことでした。私としては週二コマの授業だけではかなり手持無沙汰なので、学部長と相談して、2月初めから4月末までの3カ月間、高校生と社会人を対象とした期間限定の「日本語初級講座」を1クラスづつ開講することにしました。

-この募集情報を大学のSNSを通じて広報し、また日本国大使館の広報でPRして頂いたところ、高校生クラス(20名)と成人クラス(20名)合計2クラスの募集に対し、高校生100名余、社会人60名余の応募があって、関係者一同嬉しい驚きでした。現在各クラス先着20名程を正式に受け付けて、2月からの開講の準備を進めています。

3.日本語教育以外の活動:

-今回赴任に当たって、日本から九路盤の囲碁セットを何セットか持参しました。昨年ポーランドに赴任していた折、日本文化クラスの一つとして紹介したところ仲々人気が出て、9路盤囲碁クラブができ、毎週集まってゲームを楽しむ会ができたことから、当地でも関心を持つ人いるのではないかと考えたからです。

-当地に赴任後、個人的に大学関係者に紹介してゲームを試みたところ、かなり積極的に関心を示したため、12月24日に大学の教室を借りて、9路盤囲碁の説明会を開きました。当日は私も含めて8人の参加があり、私の約40分のPPTによる9路盤囲碁紹介の後、4組に分かれて実際の対局を体験してもらいましたが、皆熱心に対局に参加して、予定の2時間に2・3回の対戦を楽しみました。中には用意した囲碁セットを借りて帰る者もおり、今回の会合の様子は、当地の日本大使館のフェースブックでも紹介されました。次回のミーティングはクリスマス休暇を挟んで1月14日(水)の予定ですが、今後これが定期的な囲碁クラブに発展するかどうか楽しみです。 (以 上