2018年11月20日

活動報告(第2回)

1 赴任地: NVNA (Nikola Vatosalov Naval Acadmy) ヴァルナ海軍大学

2 この1ヶ月の様子

日に日に寒くなり、公園内の木々が色づき、落葉し始めた。11月初旬はまだ薄手のコートで公園を散歩できたが、今はもう厚手のコートでも外に出ると身を縮める程だ。

それでも大学外の友人を増やそうといろいろなイベントや会合に参加し、やっと日本人やインドネシア人などのコミュニティを見つけた!同世代ということもあり、少しずつ仲良くなれている。

参加した・開催したイベント:

「第29回日本文化週間」なるものが開催されると聞き、顔を出してみた。
初日はヴァルナに在住されているロシア人と日本人のご夫婦の生け花と習字を拝見した。

  

日本大使館主催の「手毬りの展示会」にも参加して、大使館文化担当の西村さんにお会いした。日本に行ったというアーティストの方が日本について講演していて面白かった。

 

「ブルガリアンダンスのコンサート」

目の前のスポーツセンターでブルガリアのフォークダンスのコンサートがあると誘っていただき、参加した。ブルガリア各地から700人を超えるダンスチームが集まるらしい。

あの伝統的なブルガリアの衣装やダンスは全部同じなのかと思っていたら、地方によって衣装もステップも全然違う!比べて観ることができて、すごく勉強になった。

ブルガリア人と仲良くなるには、自家製ラキアを飲むことと、フォークダンスのステップをいくつか踏めるといいと言うくらい、ブルガリア人にとってフォークダンスは大切なものらしい。学校には必ずダンスチームがあるが、あまり大学生は興味がなさそう。

偶然だが近くにいた生徒さんたちも誘って連れて行ったら「これは僕の故郷のだよ!」「小さい頃に習ったんだ」と大興奮。それぞれ自分の故郷について熱く語ってくれた。
私は日本語クラスの中では自分たち(ブルガリア・ギリシャ)の文化や習慣についても話すことを歓迎している。日本とブルガリア(ギリシャ)のどちらがいいと比べるのではなく、そうすることで自国の文化についても再認識して持ってほしいと思う。
特徴を持った違うものが集まることは、こんなにも美しい。

 

 

 

最後は全チームによる合同ダンス!圧巻だった!!

「ついにお茶席を開催?!」

いろいろなイベントに参加していくうち、ヴァルナでアジア関連のイベントをよく開催しているというブルガリア人女性にお会いすることができた。いろいろ話しあった結果、11月末には私自身もお茶席を2回開催することとなった。

会場はうちの大学では一般の方々が入れないので、市内のカフェとラジオ局にお願いしてお借りすることにした。当日スタッフとして私の学生や友人(ヴァルナ在住の日本人)も手伝ってくれることとなり、今みんなで協力して準備中である。友人の家でリハーサルを行ったり、プレゼンテーション、手作りのお菓子、会場の下見や着付け、お茶の出し方の特訓などもしている。

今のところたくさんの参加希望者があり、おおむね興味は集まっているようだが、文化の違いに悩むこともある。
茶道のお点前では、ひとつの大切なお茶碗を一回一回清めながら皆で飲んで楽しむが、風邪が流行っていることもあり、それがどうもブルガリア人には受け入れがたいらしい。
人と同じ茶碗で飲むのは嫌だ、20人参加なら20人分のお茶碗を買ってきてくれ、と主催側から言われてしまった。ひとつの茶碗を大切に使うという文化も何度も説明したが理解してもらえず、イベント当日までに参加人数分買わなければいけないことになった。
安いのを売っているよと言われたが、茶道においてお茶碗は大切なポイントだ。普通のティーカップセット20個とはわけが違う。色・形・手触り・温度の伝わり方(両手で包み込むようにして持つので、薄いと触れない)あちこちのお店を探し回って苦労した。他にも会場のタイル張りの床に座るわけにはいかないので、薄い「ござ」に似たマットも買った。

お茶道具とお手伝いさん数名分の着物だけでも「これ全部日本から持ってきたの⁈」と驚かれるくらい相当な量である(送料もかなりかかっている)。茶道を紹介したいと言ったのは私だが、本当に大変…。

 

友人宅でのリハーサルの様子。手伝ってくれる人の衣装合わせ(着付け)なども。

今困っているのはやはりヒーター!
なかなか取り換え作業が終わらない。壁をぶっ壊して、それを荒く埋めなおして、さらにきれいに塗り直して、新しいパイプ用の穴を開けて…という作業を10月からずっとしている。毎日毎日ドドドド…ガガガガ…と壁を壊している割には、まったく進まない。

私の部屋は1階の日が当たらない側なので、本当に寒い。コンクリの建物で芯から冷える。

10月中には…と言っていたのが、11月には…、12月には…1月までには、とか言っている。もう自分でヒーターを購入したと言う人もいる。朝方には-1℃にもなるので、私もそうしないとやばいかもしれない。

しかし何より驚いたのは、作業員たちが勝手に部屋に入ってくることである。軍隊だからなのか、寮の慣例なのか、カギがかかってようとお構いなし。朝になると何も言わずガチャガチャとカギを開けて土足で入ってくる。驚いて飛び起きると「寝てていい」とはいうが、ベッドの横で男性たちがガリガリと始める中寝れるわけがない。着替えたいから出て行ってほしい、もう出かけるから出て行ってほしい、などと伝えるが、そもそも彼らは英語が話せない(トルコ人やジプシーらしい)。身振り手振りのジェスチャーでは埒があかなくて寮長を呼んでも「どうぞどうぞ、出かけてもいいよ」という感じ。私が出かけていようと勝手に入っているようだ。本当に鍵もプライベートもあってないようなものだ。

(そもそもセキュリティ的にどうなんだろう。怖いなぁ)

先日もいきなり天井から穴が開いて(上の階から貫通させる工事をしていたらしい)ベッドや物の上にドサドサとコンクリが落ちてきた。もし寝ていたらどうするんだ!せめて事前に一言言ってほしい!と怒ったが笑って「ソーリー」と言われただけだった。

また別の日には家に帰ってきたら床がかなり汚れている(私の部屋は床を拭いて土足厳禁にしているのでわかる)。どうやら私のいない間に貫通させた上の穴から水を流し、部屋の中が泥だらけになったのでまた勝手に入ってきて床を拭いたようだ。さすがに怒って寮長に申し出ると、早速誰かに電話してくれた。「すぐに来い」と言っているようだったので作業員たちが謝りにくるのかと思ったら、なんと1人の士官候補生の女の子がタオルを持ってやってきて、床を掃除し始めた。
いやいや!そうじゃなくて!慌てて「これはあなたがやったことじゃないんだから、あなたがやる必要はない」と止めたが、本当にここのシステムはわからない。

ここの方々にとって私は先生であり、ゲストであり、きちんと敬ってくれるが、下士官に対する態度がどうも理解できない。私の意見は一見聞いてくれるようだが、笑って流されてしまう。郷に入れば郷に従え、注意深くまわりを観察し、見よう見まねで従っている。

(とにかく仕事が粗い。もっと丁寧にすれば壁も壊れないのに…壊して、直しての繰り返しのよう)

(朝からベッドの横でいきなりこんなことされても…。終わった後はいつも掃除が必要)

(日本語を教えて仲良くなった壁塗り職人さん。毎日入れ替り立ち替りいろんな人たちが入ってくる)

3.授業について

10月後半にやっと始められたが、11月から本格稼働し、火・水・木曜日の週三回、1時間半ずつ教えている。全員同じ0レベルから。アニメなどで独自に勉強していたコもいるが、まだそれほど突出しているわけでもない。みんな「あいうえお」から学んでいる。

申込みは集計が必要なため、応募期限を過ぎたらWEB申込できないようにしていたが、最初は「応募できなかったけど来ました」という人もいたりして、1クラスが20人を超える場合もあった。しかし3、4回目くらいから脱落者が多くなり、急に半分以下になった。まぁそうなるだろうとは思っていたので、やはりクラス分けはしなくて正解だったと思う。11月後半で、6人~12人ほど。12月には何人残っているかなぁ。

授業は「起立・礼」「よろしくおねがいします」で始まり
授業の終わりには「起立・礼」「おつかれさまでした」で終わる。

日本で挨拶は大事ですという話とともに、「おはようございます」「ありがとうございます」

などの基本の挨拶、「いってきます」「いただきます」などの独特の挨拶についても教えた。

「いただきます」では神道や九十九神についてのアニメを見せながら日本人の心について学んだ。物を大事にする心、神様がひとつではない話などにとても興味を持ってくれた。

「あいうえお」を習うと同時に、自分の名前をカタカナで書けるようにして、毎回出席を書いてもらっている。名前を書く練習だが、だんだん上手に早く書けるようになってきた。
吉田先生がされていたように、出席スタンプもためるようにもしている。モチベーションになってくれているかなぁ。

授業内容としては:
1~3回目まではひらがな・カタカナを学び、
3回目には「いろいろなあいさつ」の仕方、
4回目で「わたしは~○○です」を学び、

5回目となる今日は年齢や趣味など自己紹介ができるようになった。
自己紹介をひらがなで書く練習もしたので、12月初旬までにはクリスマスカードにして日本に送りたい。ブルガリアは郵便事情があまり良くないようなので、早く送らなければ。カードは私も用意するが、各自で買って書いてくるようにした。自信のありそうなコは自分で書いてくるだろうが、次回(6回目)も書き方練習に費やすと思う。

あと、クラスの急な連絡用にと、各クラスごとの連絡網を作った(現地SNSアプリ活用)。
SNSを使わない人用にFacebookグループも作ったので、ウッジ工科大でもやっていたように連絡事項や資料配布などに今後も活用していただければと思う。

 

 

(授業の様子。練習プリントを配ったり、時には動画やアニメを見せたりもしている)