11月に入ってから、ずいぶん寒くなってきました。雪がちらついたり、路面が凍結したりで、さすがのポーランド人も全身重装備しています。             12月になってからは、寒い日はマイナス6度位まで冷え込んでいます。でも部屋の中はセントラルヒーティングのおかげで、乾燥はしますが、暖かくて過ごしやすいです。冬至に近いこの時期、朝7時半頃、やっと外が明るくなり、午後3時半位には暗くなってしまいます。おかげで活動時間が短くなり、何か損をした感じです。まあ、その分、夏に取り返そうと思っています。こちらでの生活も3か月になりますが、生活にはすっかり慣れてきました。出かけるのが好きなので、毎日のようにトラムに乗って街を散策します。安くてうまい地元のレストランを食べ歩いたり、ヴロツワフの観光アトラクションである小人探しをしたり、ポーランド人の友人宅でピエロギパーティーをしたりで、授業のない午前中や週末も結構充実しています。11月末から、街の中心である旧市庁舎広場は、クリスマスの飾りや出店で埋め尽くされ、観光客でにぎわっています。凍り付くような夜に白い息を吐きながら、ホットワインや温かいスープ、肉料理などを家族や友人たちと楽しんでいる光景は、大変印象的です。

日本語のクラス

1.2セメスター後のクラス

当初18人登録していたクラスは、現在のところ15人になりました。『げんきⅠ』6課から学ぶ動詞の「て形」が難しいのか、なかなか覚えられない学生もいます。「て形」は、いろいろな表現に使うし、「た形」とも活用が同じなので、大切な学習項目です。何度も宿題や小テスト等で練習し、何とか定着しつつあります。学生は、全体的に日本語の拍(mora)をとらえるのが難しいせいか長音や促音などの表記が難しいようです。でも漢字圏の学生に比べると、スピーチとヒアリングの力は明らかに強いです。ヨーロッパは周辺にいろいろな国があるので、異なる言語に対して寛容だし、母語と関連付けて類推する力も強いかもしれません。いつも参加してくれる高崎経済大の交換留学生には大変お世話になっています。私のアシスタントとしてだけでなく、クラスのアイドルにもなっています。将来彼女も外国人に日本語を教えてみたいと思うでしょうか。

2.4セメスター後のクラス

6人全員楽しく学んでいます。ここまで学習を続けている人はさずがにモチベーションがしっかりしている感じです。将来日本に留学したいとか就職したいとか、日本にボーイフレンドがいる人もいます。今セメスター中に『げんきⅡ』の半分までと思いましたが、結構祝日が多いのと、祝日前後は学生の移動(郷里に帰ったりする学生も多い)を考えてか休みになることも多く、なかなか予定通りに進みません。この冬休みはしっかり宿題をしてもらって、少なくても既習事項が定着するようにと願っています。このクラスにもいつも東洋大学の交換留学生が参加してくれています。彼女には私が教科書では説明できない現在の若者文化について時々話してもらっています。もう20年も日本を離れている私にとっても知らないことばかりで、勉強になっています。

3.6セメスター後のクラス

3人全員が『中級から学ぶ日本語』を2週間3課ペースで学んでいます。二人の母語が中国語、一人は卒業生で今はトヨタヨーロッパで働いているポーランド人です。授業は和気藹々、中国からの女子学生は時々お菓子を作って持ってきます。このクラスは説明は日本語で大丈夫であり、みんな理解力もあります。授業には2人の交換留学生もよく参加します。彼女たちにとっては、このクラスの学生たちがヴロツワフの生活で困った時の相談相手になってくれているようです。

日本文化紹介

教科書中心の授業だけでは飽きてしまうので、ほぼ毎回10分程度日本文化を紹介しています。Youtube等動画サイトから彼らが好きな食べ物「お好み焼き」「たこ焼き」(日本フェアで食べたことがあるようです。)、京都、富士山などの観光地、温泉、日本の年末年始の様子などを紹介しました。また、12月には、習字、水墨画、かるた、折り紙なども日本人留学生を交えて楽しみました。

11月末の大学周辺

日本文化に挑戦

折り紙