近くて遠い、ドイツとポーランド
年が明け、日本よりもかなり早い1月の3日より授業を開始しました。
クリスマスから正月にかけての1週間程がこちらの大学では休みとなり、その期間を利用して前回のブログでも述べた日帰りも可能なドイツ東部の町を旅したり、有難くも生徒さん宅へ呼んでいただいて、ポーランド家庭のクリスマスを体験したりしました。
写真は生徒さんのご自宅でのクリスマスの様子です。

 

 

 

 

ドイツ旅行中、ライプツィヒの宿で幾人かの同世代のドイツ人やその他外国人宿泊客の方々と話をする機会がありました。ブラジル人、台湾人、いろんな方がいましたがその多くがドイツ国内でドイツ語を勉強しておられ、会話は全てドイツ語でできる方達でした。私が混じることにより、心苦しくも英語にして頂かないといけなかったのですが、その会話からまた一つ新しい発見がありました。
「近くて遠い、ドイツとポーランド」これが我々、特に非ヨーロッパ圏出身者の印象でした。長くドイツに住んで勉強している人達でも、すぐ隣のポーランドについては殆ど知らず、数か月住んだだけの私が語る、私の見たポーランドがかなり新鮮なようでした。日本代表ではなく、ポーランド代表としてポーランドを語る自分が可笑しくもあったのですが、話をする上でポーランドという国が本当にまだ広く知れ渡ってないのだなという印象を受けました。ドイツという国については情報が溢れていて、外国人でも安易に踏み込める国なのだけれど、ポーランドとなるとすぐ隣にも関わらず、旅行情報も限られ、また言葉の壁もありなかなか飛び込むのに二の足を踏むというのが多くの旅行者の意見でした。
私自身がこちらへ来る前もそうだったのですが、日本人にとってもポーランドというのはまだまだ未知の場所、「いったい何があるところなの?」という質問を知人からもよく受けます。飛び込めばいろんな魅力のある場所がポーランドだと思います。少しの不便さはありますが、ドイツと同じくらい魅力的な場所もたくさんある国、それがポーランドです。
住まう人々も私の知る限りでの印象ですが、いわゆる西側のヨーロピアンの方とも違った気質を持った面白い一面を見せてくれる人々です。残りの半年、また新しい発見と驚きに満ちたポーランド人やポーランド文化との出会いがあることを期待している毎日です。
写真はそんな魅力の詰まったポーランドの中でも特に私のいる南部シロンスク地方です。クリスマスに学生さん宅で頂いた観光名所写真集にも載っている、この地方が誇る名所です。年末に今年の派遣講師で一緒に研修をご一緒した数名の方々と再結集して見学に行ってきました。世界遺産のシフィドニツァ平和教会、ポーランドで第3の規模を誇るクションシュ城、絢爛豪華なクセスォのシトー派教会です。

 

 

 

 

 

 

 

生まれ出悩み
12月になりました。授業開始して3か月目、そろそろ軌道に乗ってきたといいたいところですが、いろいろな問題も勃発し、悩むことも多いこの頃です。
11月末から12月にかけて、天気がだんだん冬模様になるのと同時に、大学の学生さん達の専科での課題や特別講義などが増え、クラスへの欠席者が目立つようになってきました。もちろんできる限りのバックアップはしようと復習を増やしたり、サポート用のペーパーをまとめたりと努めるのですが、継続がモノを言う語学において、2回3回と欠席してしまい、そのまま出席がおっくうになり、ズルズルとドロップアウトしてしまうということも少なからず起こると聞き及んでいます。そして残念ながらその兆候が見られる生徒さんもちらほらいます。できる限り多くの人に継続して、日本語を楽しんでほしいと思うところではありますが、なかなか専門との両立が難しいようです。教師の側として、これに落ち込んでテンションを下げていてはいけないと思いつつ、発起して取り組んでいます。純粋に日本語を教える技法という以外にも、場所や状況に応じたクラスマネージメントの問題も教師には降りかかってくるのだと改めて実感している毎日です。
そんな毎日ですが気分転換も兼ねて、レグニッツァから電車ですぐのドイツ、ドレスデンのクリスマスマーケットを見に行って来ました。ドイツ3大クリスマスマーケットのひとつで、とってもきれいでした。
レグニッツァは立地が東ドイツにとても近く、ドレスデン、マイセン、ライプツィヒあたりまでは日帰りで十分行ける距離のようです。機会をみていろいろなものを見て、リフレッシュし、またそれを授業に活かせたらと思う毎日です。

 

 

 

 

クラス開始
大学と付属高校での授業が始まり、最初の一週間が過ぎました。
私のここ数年の短い教師経験で初めて、大学生を相手に指導しました。
事前の研修でも伺ったことですが、ポーランドに於いて日本語というのは、身近な言語でもなければ、就業に直結する言語でもないので、同じ外国語を勉強する場合でも、やはりドイツ語やフランス語とは、受講する学生の目標やモチベーションに大きな差があります。その分、趣味として興味をそそるコンテンツの提示や表現の仕方等を提示することができれば、それがそのまま学生の学習目標やモチベーションアップにつながるので、教師としての教える力の見せ所でもあり、日本人として『日本』を表現し、相手を惹きつける、エンターテイナーの気分も味わっています。日本語と日本文化に馴染んでもらう手始めとして、日本人が使用する、漢字、ひらがな、カタカナの紹介をしてみました。
「なぜ、3種類もの文字を使用しているのか?」
漢字の渡来から、万葉仮名、ひらがな、カタカナそれぞれの成り立ちを、物語調にして説明してみました。理系の学生、理論好きな学生は、「木」が2つで「林」というような、漢字のシステマティックな部分に興味を示してくれ、教師としてとても嬉しい瞬間を体験することができました。日本語の挨拶を指導します、絡めて「お辞儀」文化を紹介しようと思っていますが、昨今日本人でもあまり深く理解・使用ができていないお辞儀文化、指導にあたって改めて勉強し知ることも多くありました。自身の会社員時代を思い出し、きっと周囲に「最近の若者はお辞儀一つもまともにできてない。」などと思われていたのだろうなと、反省しつつ、教案を練っています。
(以下、写真はレグニッツァ宿舎付近の模様)